新岡山港から吉井川河口にかけての海辺には、多くの四つ手網漁の小屋が並んでいた。昼間は生気のない置き忘れられた ような建物だが、日が落ちてあたりが暗くなり始めると、まぶしいほどのライトを掲げた巨大な四つ手網がゆっくりと上下し、 生き返ったように活動を始める。水面を照らす強力なライトが水の中に光のサークルを作り出し、水面下に何かが潜んでいる かのようでもある。
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